スパルタ語学学校「パインス・インターナショナルアカデミー」体験談
僕が過ごしたのがパインス・インターナショナルアカデミーのチャピスキャンパスです。主にスパルタスピーキングクラスの体験談を綴ります。
パインスの概要
学校の場所は、バギオの目抜き通りであるセッションロードからタクシーで15分ほどの距離にあります。チャピスヴィレッジという村の中にそびえ立っています。
英語以外の言語を話すと罰金、平日外出禁止、校内での飲酒禁止など典型的なスパルタ校でした。1階と2階が教室で、基本的には3階が女性寮、4階が男性寮でした。地下にカフェテリアと売店、多目的スペースがあり、スピーチや卓球などの用途に使われます。ズンバもやってました。ジムも地下にあります。よく言われていましたが、白い無機質な外観で一見精神病院というか監獄のような建物です。よい意味で。マックスというなんだかだらしないけど可愛いジャーマンシェパードが玄関にいます。
チャピスキャンパスには、スパルタスピーキングのレベル6以上またはTOEICやTOEFLなどのテストコースの生徒が在籍しています。僕が滞在していた時は基本的には1階にレベル8以上とテストコースの学生が勉強していました。2階はレベル6~7という感じで振り分けられていました。レベル1~5の生徒は、クイサンキャンパスという別の巨大キャンパスで勉強をします。クイサンにはピュアゴールドという大きなスーパーマーケットが併設されています。クイサンについては別の記事を書きました。チーズラーメンのことしか書いてないけど・・・だってチャピスの生徒にとっては卒業パーティー以外でクイサンを訪れることはほぼ無いからです。 ⇒ パインス・クイサンキャンパスのチーズ辛ラーメンの旨さに感動
学校内でカップルになることを「パインスマジック(略してPM)」と言います。校内で手をつないだりイチャイチャしているカップルをけっこう見かけます。F*ck!とよく思っていました。
授業の体験談
授業は基本的にはマンツーマンとグループレッスンが一日に半々です。テストコースやインテンシブスピーキング(マンツーマンが多いコース)などは多少イレギュラーかもしれません。モーニングクラスのリスニング授業と夜のオプションクラス(ビジネスボキャブラリーや発音の授業が受けられます)が選択可能です。自習時間が徹底されており、7時or8時から数時間クラスでモクモクと勉強しなければなりません。疲れてる時はよく映画を見たりしてましたが…
自習中。モニターセルフスタディ(先生の監督付き自習)では、広めの部屋は早い者勝ち。
以下、授業の体験談です。
授業のレベルは日本にいる時の電話インタビューによって決められました。「フィリピンから電話してくるのか!?なぜスカイプじゃないんだろう」と思ったものです。質問は「なぜバギオを選んだか」とかそんな感じでした。「オレは怠け者だからきれいな海とか無くて誘惑の少なそうなバギオでさ、しかもやる気のある強ぇー奴らがゴロゴロしてそうなパインスでガリガリ勉強してみてぇんだ」とかご機嫌を取りながらクールなことを言ったはずです。
1ヶ月目 – フィリピン留学って楽しいなエヘヘ
最初の月はレベルで7に振り分けられました。もちろんみんなクラスメイトは真面目でしたが、まだレベル7はキャッキャした雰囲気でした。グループクラスではみんなでボードゲームやカードゲームをしながら単語を学んだり、和気あいあいな雰囲気でした。ディスカッションのテーマも難しいものではありませんでした。この時期のマンツーマン授業で発音記号の読み方を学んでおいてよかったです。後々の単語学習に役だったし、スピーチやMCとして人前で話す際の自信につながりました。早い時期に発音の仕方は徹底しておさえるべきかもしれません。
2ヶ月目 – 即興スピーチしんどいよ…でもエキサイティング!
2ヶ月目は、まだまだたいして話せないのに校内テストのペップテストでよい点を取ってしまったがために、レベル9になってしまいました。レベル8以上から月に2回、地下の多目的スペースで大勢の生徒と先生を前にスピーチやディスカッションをします。ちなみにレベル8以降のスピーチはこんな感じです。
レベル8:準備OKなスピーチ
事前に原稿を用意して講師に直してもらいます。暗記&しっかり練習をして本番に挑みます。テーマはわりとみんな自由に決めていたと思います。スピーチの代わりにスキットのような出し物(演劇?)をしているクラスも見かけました。
レベル9:即興スピーチ
数枚のカードのうち一枚を引きます。書かれた単語について1~2分考えた後、3~5分話します。テーマとなる単語には「Friend」などのシンプルなものから、「Statue(像)」とかちょっとひねって考えなければならないお題や、変わったものだと「Paperless society」とかがありました。
レベル10:オープンディスカッション
そのままです。あるテーマについてみんなの前でディスカッションをします。ちなみに僕は辞退してしまいました。
即興スピーチは初めての自分にとっては恐ろしくおぞましく同時にエキサイティングでした。僕は引いた紙が「depression(憂うつ)」な時があり、まさに韓国人の女の子にフラれた直後であり、かなり動揺しました。しかも目の前に座ってたし。
2ヶ月目には、「グループディスカッションの時にトピックに対して自分の考えが無い」という英語以前の問題によくぶちあたりました。僕に比べて韓国人たちのまぁ頭脳明晰なこと…。レベル7の時と比べるとトピックの内容が社会問題やら国際問題的なのも含まれるようになってきました。
単語力の不足もかなり感じ始めた時期でした。
3ヶ月目 – 語彙力をつけた上で表現力を高めたいと悩んだ時期
3か月目はレベル10でした。ペップテストで相当低い点を取るとかよほど頭が急激に悪くならない限り、オートマティックにレベルは上がってしまうんです。この頃になると疲れが出始めてきたのと、単語をどうにかしたいという思いがあり、グループクラスを全部ドロップしてしまいました。マンツーマンクラスだけ、あとは空き時間にDUO3.0をひたすらやっていました。今までずっとアウトプットばかりしてきた気がしていたので、インプットに飢えていました。
スピーチのMCを3回ほどやりました。基本的にマイクを握ると興奮してしまう人なので、自分には向いていました。これはチャンスがあればぜひ一度はやってほしいです。なんていうか、場を仕切る恍惚感みたいなものを味わえます。しかも英語で。
卓球仲間の韓国人の友人がレベル10クラスのオープンディスカッション前に歌っている様子。みな神妙に聴き入っている。なぜ歌ってるのか少し謎だったが、何かやりたいことがあれば、スピーチの機会に交ぜてもらったりと自由な校風である。
4ヶ月目 – IELTS対策をスタート!イギリス英語聞き取れないけどセクシーだわぁ
4カ月目は、テストモジュールのIELTSコースに変更しました。
周りの友達と話していると、これからイギリスに行くんだとかオーストラリアでワーホリやってたけど時給良かったよ~とかそういう類の話に触発されちゃうわけです。「ぼ、ぼくもオーストラリアに行きたい!フィリピン留学ってきっと欧米留学の準備段階でしかないんだよね。」という思考になっていきました。オーストラリアの州立の職業訓練校であるTAFEに惹かれ始めてIELTSまっしぐらになりました。テストモジュールにはディスカッションが無く、テストの技術をわりとモクモクと学びました。最初は慣れなくて、グラフや図を解説するクセのあるライティング:タスク1や聞き取れないイギリス英語に悩まされました。最初のシミレーションテストのスコアは3.5とひどくショックを受けましたが、最終的には一か月で5.5まで上げることができました。
スパルタスピーキングに比べ、テストコース(IELTS・TOEFL・TOEIC・OPIC・TOEIC Speaking)は点数!という明確な目標があるので勉強がはかどりやすいと思います。しかも講師はテストでスコアをあげるコツを心得ているので、与えてくるものをガシガシとこなしていく感覚の一か月でした。スパルタスピーキングでは、今やっていることが何の能力に直結しているかがたまにイメージできないんですよね。それが多少モチベーションの低下につながっていました。
OPICクラスの友人の即興スピーチ。韓国では多くの企業がOPICテストのスコアを採用試験で重視しているとか。
やる気のある生徒が多く、講師の質も高いパインスですが、不満が無いわけではありません。クラスのレベルが上がっていくにつれて抱えてしまったストレスについて別の記事で書きました。ご興味があれば参考にしてみてください。 ⇒ 総括「なんだかんだ言ってフィリピン留学の効果って実際どうなの?」
優秀で明るい先生たち
パインスの先生に関してはもう文句なしです。むしろみんな大好きです。とにかく優秀で教え上手でした、・・・まぁいろいろ他の生徒は相性が合わない先生もいたそうですが。僕が受けた先生に関しては、人として、友人として心から尊敬できる先生ばかりでした。あとやっぱり超美人な先生もいたりするわけで、たまにそのせいで授業に集中できない時があるんですよね。もー。そのせいっていうか自分のせいか。
4階の部屋は気持ちがいい
3か月目から、事情(忘れた)があり4階の3人部屋を二人で使っていました。薄暗く湿った2階の部屋から引っ越ししてきたため部屋の明るさと景色のよさに感激
部屋からの景色。天気の良い日は風が心地よいです。霧が超ひどい時もありますが。(クリックすると大きい写真が見れます)
ごはん
たまに何を食べているのかよくわからない時もありますが、基本的にはまぁまぁおいしいです。写真には辛いスープやキムチが付いたりしてますが、日本人用に辛くない普通のスープも用意してくれていて助かります。日本食デーもあります。他の学校から来た友人は、「ここのメシはぜったい他より美味いよ」と言っていました。それを聞くたびに「・・・ほ、ほんと?」と思ってましたが。たまにラーメンやリチョン(豚肉料理、かりっとした皮とやわらかい歯ごたえで濃厚なソースが絶妙に合う)が出ると、テンションが上がってました。
周辺環境
歩いて30秒くらいのところにカフェの「アンジェロ」があります。ここは勉強の息抜きに重宝しました。コーヒーもケーキもおいしいです。
アンジェロ。昼休みによく来た。
素敵なカフェです。学校の生徒以外はいったい誰が来るのがちょっと謎
特にこの「モカジャバ」というチョコチップ?が乗ったアイスモカが大好きでよく飲んでました。
校内スピーチのビデオ
スピーチやスキットの様子がYoutubeのパインス公式チャンネルにアップロードされています。その中から僕の友人や知り合いが写っているビデオを紹介します。
OPICクラスのスピーチです。イラストや写真を見て即興で話しますが、前日にテーマを与えられていることが多く考える時間は十分にあります。当時学校で一番かわいいと評判だった韓国人の女の子です笑。
レベル8クラスの演劇?発表です。
レベル10を経てOPICクラスに移った生徒です。当時校内では一番か二番めにスピーキングに長けていたのが彼でした。
校内テストでずば抜けて成績がよくスピーキングのレベルも高かった女の子です。
寮生活や恋愛沙汰(フラれただけ)については他の記事を参考にしてみてください。
・学校生活を楽しく彩る「韓国人」という存在、ルームメイトも韓国人
・フィリピン留学恋愛ドラマ「韓国人の女の子に告白してフラれた話」
授業の様子や学校の雰囲気は、フィリピン留学エージェントのフィルイングリッシュのパインス紹介ページで詳しく見れます。しかし、タイトルが凄いなぁ。最高峰の講師と最上級の学生のコラボ:PINESチャピス